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給与計算

キャバクラの売上スライド時給⁠|指名売上⁠・小計⁠・締め期間の決め方

YOMISE|夜店 編集部

売上スライド時給は、売上に応じて時給が変わる仕組みです。計算式が合っていても、指名売上の範囲、小計に含める項目、締め期間が曖昧だと、店舗とキャストで金額が食い違います。

大切なのは、高い時給表を作ることではなく、誰が計算しても同じ結果になる基準を先に決めることです。ここでは、キャバクラの給与計算で確認したい順番を実務に沿って整理します。

最初に「売上スライド時給」の基準を一枚にまとめる

まず、時給表だけで運用を始めないことが重要です。基準表には、対象売上、対象商品、集計期間、端数処理、売上の修正期限、同額時の判定を記載します。

たとえば「指名小計30万円以上で時給2,800円」と書くだけでは不十分です。30万円ちょうどを含むのか、消費税やサービス料を含むのか、返品や値引きをいつ反映するのかまで決めて、雇用条件や店内規程と一致させます。

最低限そろえる項目

  • 時給帯ごとの下限額と上限額
  • 本指名、場内指名、同伴の扱い
  • セット、延長、ドリンク、ボトル、フードの算入範囲
  • 消費税、サービス料、値引き、未収金の扱い
  • 締め日、確定日、修正期限、端数処理

指名売上は「誰の、どの会計か」を先に決める

指名売上は、担当キャストにひもづく会計のうち、スライド判定の対象にする売上です。本指名客の会計をすべて対象にする方法もあれば、本指名と場内指名を分け、場内は一定割合だけ加算する方法もあります。どちらが正しいというより、店舗の制度と説明が一致していることが必要です。

特に差が出やすいのが、複数指名、指名替え、ヘルプ、団体客です。複数指名の会計を均等配分するのか、商品ごとに担当者へ付けるのかを決めます。会計後の手入力で担当者を変えられる場合は、変更者、変更日時、理由を残せるようにすると確認が早くなります。

対象外も明記する

フリー客の売上、店舗負担のサービス品、取消伝票、回収不能となった未収金などは、対象外とする店舗もあります。「何を入れるか」と同時に「何を入れないか」を書くと、月末の解釈違いを減らせます。

小計は会計画面のどの金額かを固定する

「小計」という言葉は同じでも、店舗や会計設定によって中身が異なります。商品合計を指す場合もあれば、値引き後で消費税・サービス料を加える前の金額を指す場合もあります。そのため、給与規程には「会計伝票のどの欄を使うか」まで記載します。

実務では、セット、延長、ドリンク、ボトル、フードを合算し、値引きを差し引いた税・サービス料加算前の金額を「指名小計」とする設計が一例です。ただし、ボトルを開栓時に全額計上するか、キープ中の提供時に分けるかなど、店舗独自の条件は別途固定します。

売上バックとスライド時給で対象範囲が違う場合は、同じ「売上」と呼ばず、「時給判定用の指名小計」「バック計算用の対象額」と名称を分けると安全です。

締め期間は営業日と会計確定日の境界まで決める

深夜営業では、日付が変わってから会計するケースがあります。1日から末日までを締め期間にするなら、来店した営業日に付けるのか、会計を確定した暦日に付けるのかを決めます。たとえば31日の営業が翌1日の午前2時に終わる場合、どちらの月へ入れるかを毎回同じ基準で処理します。

おすすめは、店舗が日報で使う「営業日」を正本にし、会計時刻は補足情報として残す方法です。あわせて、仮締めと確定締めを分け、伝票修正を受け付ける期限も設定します。締め後の取消や未収回収は、元の期間を修正するのか、翌期間に調整額として載せるのかを決めておきます。

締め処理の順番

  1. 対象期間の営業日がそろっているか確認する
  2. 未会計、取消、値引き、担当未設定を確認する
  3. 指名小計をキャスト別に集計する
  4. 時給帯を判定し、実働時間を掛ける
  5. 修正履歴を確認して確定する

計算例と月次チェックで食い違いを防ぐ

例として、指名小計30万円未満は時給2,500円、30万円以上60万円未満は2,800円、60万円以上は3,200円という店舗ルールを考えます。これは説明用の例であり、実際の金額は各店の規程に合わせます。

あるキャストの指名小計が46万円、実働が72.5時間なら、該当時給は2,800円で、スライド時給部分は203,000円です。売上バック、同伴バック、控除などは混ぜず、それぞれ別に計算してから給与明細上で合算します。

確定前には、時給帯の境界付近、担当変更のある伝票、日付をまたいだ会計を優先して確認します。さらに、キャスト別明細に対象伝票、指名小計、適用時給、実働時間を示せば、問い合わせ時に計算根拠を追えます。地域別最低賃金は雇用形態や呼称にかかわらず適用されるため、最新額と雇用契約への適合は労務の専門家にも確認してください。

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