キャストの源氏名変更は、表示名を書き換えるだけに見えて、指名売上や給与バックの集計に影響する作業です。新しい名前で別のキャストを登録すると、過去実績が分かれたり、同じ勤務分を二重に計算したりする原因になります。
大切なのは、名前ではなく同じ人物の記録としてつなぐことです。ここでは、変更前の準備から給与確定後の確認まで、店舗で迷いにくい順番に整理します。
源氏名ではなくキャスト番号を基準にする
POSや給与表では、源氏名は画面に表示する名称、キャスト番号は本人を識別するための情報として分けて扱うのが基本です。同姓同名や再入店があっても、番号が異なれば別人、番号が同じなら改名後も同一人物として追えます。
変更時は既存のキャスト記録にある源氏名だけを更新し、キャスト番号を変えない方法が安全です。氏名、口座情報、生年月日など、閲覧権限を限定すべき本人情報まで安易に複製しないようにします。
変更前に確認する項目
- 現在のキャスト番号と在籍状態
- 変更前の源氏名と新しい源氏名
- 変更を適用する営業日
- 未確定の伝票、指名、同伴、バック
- 締め処理前の給与期間が残っているか
変更前に残すべき記録をそろえる
作業前に、対象期間の指名売上、指名本数、同伴、ドリンクなどのバック、控除、支給見込額を出力します。店舗の締め日に合わせ、前月だけでなく未締めの期間も含めてください。変更前の一覧は、あとで差異が出たときの照合資料になります。
記録には出力日時、対象期間、担当者、変更予定日を添えます。個人情報を含むため、共有先を給与担当者など必要な人に絞り、保管期限も店舗の社内ルールに合わせます。
実際の変更は営業日をまたいで行う
営業中に変更すると、同じ日の伝票に旧名と新名が混在し、確認が難しくなります。一般的には閉店処理が終わり、未会計卓と未確定伝票がないことを確認してから作業します。
- 変更前の集計を保存し、未確定データがないか確認する
- 既存のキャスト番号を開き、源氏名だけを変更する
- 旧名、新名、変更日時、作業者を変更履歴に残す
- 翌営業日の付け回し盤や会計画面に新名が出るか確認する
- 過去期間を検索し、旧名時代の実績が同じキャスト番号で表示されるか確認する
履歴機能がない場合は、権限を限定した変更台帳に記録します。旧名は照合に必要ですが、営業画面へ長期間併記する必要があるかは、本人への配慮も含めて店舗内で決めましょう。
新規登録と削除を避ける理由
よくある失敗は、旧名の登録を退店扱いにし、新名で新しいキャストを作る方法です。この方法では、月途中の指名本数が二つに分かれ、段階制のバック条件や最低保証の判定がずれることがあります。
- 新規登録する:過去実績と当月実績が分断されやすい
- 旧登録を削除する:伝票の参照先や監査履歴を確認しにくくなる
- 同じ売上を付け替える:元データを残したままだと二重計上になりやすい
やむを得ず別番号へ統合する場合は、元番号と先番号、移行対象期間、件数、金額を一覧にし、給与確定前に責任者が確認します。元データを消すのではなく、訂正履歴が追える方法を選ぶことが重要です。
変更後は合計額と明細の両方を照合する
確認は総額だけで終わらせません。総額が同じでも、本指名と場内指名の内訳やバックの帰属が入れ替わっていることがあります。変更前に保存した資料と、変更後に同じ期間・同じキャスト番号で出した資料を比較します。
照合する順番
- 指名売上の合計と伝票件数
- 本指名、場内指名、同伴などの本数
- 項目別の給与バックと控除
- 支給見込額と確定済み給与
- 日別明細に重複や欠落がないか
差が出たら、手計算で金額だけを合わせず、どの伝票から差が生じたかを確認します。確定済みの給与を直す必要がある場合は、修正理由と差額を残し、本人への説明方法も店舗の給与担当者とそろえてください。
日頃から決めておきたい運用ルール
改名のたびに判断が変わらないよう、申請者、承認者、作業できる権限、変更する時間帯、確認資料を決めておくと安心です。源氏名の変更申請には適用日を必須にし、給与締め日の直前は特に慎重に扱います。
また、帳票には集計時点の表示名を使うのか、現在の源氏名へ統一するのかを決めます。税務・労務に関わる帳票は源氏名だけで本人を特定せず、必要な法定情報と社内記録を分けて管理してください。判断に迷う場合は、税理士や社会保険労務士などの専門家へ確認するのが確実です。
データを分断しない運用から始める
YOMISE|夜店は、付け回し盤、卓会計、リアルタイムの売上速報、給与バック計算を一つの流れで管理するナイト業態専用POSです。導入時には、他社POSからのデータ移行も無料でサポートしています。
現在の管理方法で源氏名変更後の実績がつながるか不安な場合は、運用と移行範囲を確認したうえでご案内します。まずは30日間無料トライアルを申し込むから、店舗の状況をお聞かせください。